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「カゴに山盛りのたまご」

出典:Monex証券のニューズメール配信

近視眼的に市場を見てしまう投資家は、どうしても一つの銘柄や資産クラスに資金を集中させてしまい、いわゆる「ひとつのカゴに卵を入れすぎた状態」になりがちです。

米国でも株式市場が好況だった1990年代、一部の投資家は債券や短期金融商品への投資は意味がないと考え、株式市場に資金を集中させました。ところが2000年から株価は反落し始め、投資家は自らの行動を後悔するはめになったのです。

その後、米国株式市場は、2001年、2002年と続落し、それに動揺した投資家の中には、「えいやっ」とばかりに塩漬け状態の保有株を売却して、債券と短期金融商品に資金を移した人もいました。実はこのような投資家は株式市場の変動に備えていなかったため、「高く買って、安く売る」という罠に完全にはまってしまったのです。おそらく彼らの多くは、その後2003年前半に株式市場が再び上昇に転じたときも、きっとかやの外にいたのではないでしょうか。

もしもこんなとき、株式だけでなく債券と短期金融商品もバランスよく保有していたなら、うまく下落相場を乗り切れたかもしれません。もちろん、分散投資はリターンを保証するものでも、市場の下落による損失から投資家を守ってくれるものでもないことは心得ておく必要があります。

それぞれの資産にどれくらい投資するかを決め、分散投資ができたら、その配分比率は頻繁に動かすべきではありません。ただし、年に1、2回くらいは目標としている比率から外れていないかを見直してみるとよいでしょう。もし当初の目標から5%以上離れていたなら、資産比率を元に戻す作業が必要でしょう。この作業をリバランスといいますが、これには次の三つの方法があります。

*新しい投資資金を使って、少ない資産クラスを追加購入し、その比率を上げる。 *多すぎる資産クラスから受け取った分配金で、少ない資産クラスを追加購入し、その比率を上げる。 *多すぎる資産クラスを売却し、その売却代金で少ない資産クラスを追加購入する。(ただし売却益にかかる税金には注意が必要です)

毎年決まった時期にポートフォリオをリバランスすることで、感情に左右されない堅実な投資家になれるはずです。